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広島複素解析セミナー
Hiroshima Complex Analysis Seminar
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2024年度
第2回
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- 日時 : 7月26日(金)16:30 - 17:30
- 場所 : 広島大学理学部 A201
- 講演者: 廣瀬 三平 氏 (芝浦工業大学)
- 題目 : 振動積分の満たす微分方程式のWKB解について
- 要旨 :
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完全WKB解析では、特異摂動型の微分方程式に対して定まる形式解(WKB解)にBorel総和法を適用し、それにより得られるLaplace積分表示された解を考える。この講演では、振動積分の満たす微分方程式を考え、そのWKB解にBorel総和法を適用して得られる解ともとの振動積分との対応について述べる。特にこの対応を用いることにより、適切な仮定のもとでWKB解のBorel総和可能性はStokes集合と呼ばれる半代数的集合によって記述できることを示す。さらに時間が許せば、原始形式の理論で用いられる高次留数形式のWKB解を用いた表示などについても説明する。
第1回(広島数理解析セミナーとの共催)
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- 日時 : 7月5日(金)16:30 - 17:30
- 場所 : 広島大学理学部 A201
- 講演者: 樋口 健太 氏 (愛媛大学)
- 題目 : 行列シュレディンガー作用素における古典軌道の接触交差と量子共鳴の半古典漸近分布について
- 要旨 :
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行列シュレディンガー作用素の量子共鳴の分布は多原子分子の準安定状態を記述するモデルとして研究されている.量子共鳴の虚部の大きさは対応する準安定状態の半減期に反比例する.このモデルは原子核の質量に対して電子の質量が十分小さいことを利用したボルン・オッペンハイマー近似を根拠としており,半古典極限はこの質量比を十分小さなパラメータとみなしたときの0への極限を指す.行列シュレディンガー作用素に対応する複数の古典軌道が交差しない場合,量子共鳴の虚部はこのパラメータについて指数的に小さいことが知られているが,交差する場合にはこれが多項式オーダーとなる場合がある.本講演では,交差の接触次数と量子共鳴の虚部の大きさとの関係について述べる.特に,エネルギー準位の摂動に関して接触次数が不安定な場合には,エアリ関数の一般化にあたる特殊関数のストークス現象によってオーダーの変化が記述される.本講演はMarouane Assal氏(サンティアゴ・デ・チレ大学)および藤家雪朗氏(立命館大学)との共同研究に基づく.
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Last update: July 18, 2024
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