Last update 2 May, 2006.
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広島複素解析セミナー
Hiroshima Complex Analysis Seminar
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2005年度
- 日時 : 2月22日(金)10:00 16:15
- 場所 : 広島大学理学部 B707教室
- 臨時研究集会:
Mini-Workshop on Geometric Function Theory
- 日時 : 2月15日(水)16:30 - 18:00
- 場所 : 広島大学理学部 B702教室
- 講演者 : Eric Schippers 氏(University of Manitoba)
- 講演題目: Extremal univalent maps and the coadjoint action
- 講演要旨:
- Consider the class of one-to-one holomorphic functions
on the unit disc in the complex plane. An old theorem of Schiffer
shows that generically, for a given functional on this class, the
function attaining the upper bound of this functional maps onto
the plane minus trajectories of a quadratic differential. It was
shown by O. Roth that this theorem of Schiffer has a control-
theoretic interpretation in which the quadratic differential
appears as the momentum in Hamilton's equations.
In this talk, we show that by using the local group structure of
power series, Hamilton's equations can be written in a simple
form using the corresponding coadjoint action. As a consequence
we derive a complete set of invariants of Hamiltons' equations.
- 日時 : 1月13日(金)13:30 - 1月14日(土)14:30
- 場所 : 広島大学理学部 B707教室
- 複素解析、数理解析共同セミナー :
理論と応用からみた微分方程式の最近の話題
12月は第9回実・複素解析セミナーのため休み.
- 日時 : 10月12日(水)16:30 - 18:00
- 場所 : 広島大学総合科学部 C808教室
- 講演者 : 吉野 正史 氏(広島大・院・理学研究科)
- 講演題目: ベクトル場の標準形と WKB analysis
- 講演要旨:
-
- 日時 : 6月8日(水)16:30 - 18:00
- 場所 : 広島大学理学部 B707教室
- 講演者 : 藤川 英華 氏(東工大・情報理工)
- 講演題目: 漸近的等角写像と極値的長さ
- 講演要旨:
- リーマン面上の擬等角写像類はタイヒミュラー空間上の双正則写像を導く.
つまり,擬等角写像類群からタイヒミュラー空間上の双正則自己同相写像群への準同型が得られ,
この像をタイヒミュラーモジュラー群という.
例外的ないくつかの有限型面を除き,この準同型は全単射であることが知られている.
擬等角写像類は漸近的タイヒミュラー空間上にも双正則写像として作用し,
このような双正則写像全体を漸近的タイヒミュラーモジュラー群という.
ここで,漸近的タイヒミュラー空間とは,漸近的等角写像を用いて定義されたタイヒミュラー空間のある商空間である.
タイヒミュラー空間の場合とは異なり,
擬等角写像類群が無限次元漸近的タイヒミュラー空間に自明に作用する場合もある.
この講演では,局所擬等角写像による極値的長さの変化の評価を用いて,次のことを示す:
リーマン面が「発散幾何」を持たないならば,
漸近的タイヒミュラーモジュラー群は漸近的タイヒミュラー空間上に共通固定点を持たない.
特に,擬等角写像類群は非自明に作用する.さらに,自明に作用するような擬等角写像類の特徴づけも行う.
- 日時 : 5月11日(水)16:30 - 18:00
- 場所 : 広島大学総合科学部 C808教室
- 講演者 : 須川 敏幸 氏(広島大学大学院理学研究科)
- 講演題目: Briot-Bouquet微分従属式と強星状性判定法
- 講演要旨:
- hを単位円板D上で与えられた単葉函数でh(0)=1 を満たすものとする.
このとき,次のBriot-Bouquet微分従属式(differential subordination)を考察する.
p(z)+zp'(z)/p(z) << h(z),
ここでpは単位円板上の正則な未知函数で,g(z)<< h(z)はsubordination
を表し,この場合はg(0)=1かつ g(D)⊂ h(D)を満たすことを意味する.
この講演では,ある星状函数 qに対して h(z)=q(z)+zq'(z)/q(z) となる場合を
おもに考え,上の微分従属式から p(z) << q(z)が導かれるための十分条件を
与える.その応用として,凸状函数のある部分族がどのような強星状性を持つかを
調べ,特に擬等角拡張性の十分条件を得る.
- 日時 : 4月15日(金)13:30 - 14:30
- 場所 : 広島大学総合科学部 C808教室
- 講演者 : 吉田 英信 氏(千葉大学大学院自然科学研究科)
- 講演題目: 一つの被覆定理とその応用
- 講演要旨:
- 同じ1949年を出発点として、一方では、Lelong-Ferrand によって、正値調和関数と minimally thin sets のポテンシャル論的研究が始り、
他方では、Ahlfors , Heins, Hayman, Azarin 等による劣調和関数とある種の除外集合(後のrarefied sets)の研究が前者と独立して進んでいった。
1980年に至って、EssénとJacksonが論文「On the covering properties of certain exceptional sets in a half-space, Hiroshima Math. J. 10 (1980), 233-262」によって、一つの接点を持つに至った。
それは、半空間における無限遠点近くの疎集合がminimally thin sets又は
rarefied setsであるための必要条件を、球による被覆条件で与えるという問題であった。
聞くところによれば、この論文を、現在の広島関数論セミナーの前身である、
大津賀先生の下でのセミナーで読まれたそうであるが、それが元になってか、
水田氏の論文「On the behaviour at infinity of Green potentials in a half space, Hiroshima Math. J. 10 (1980), 607-613」と相川氏の論文
「On the behavior at infinity of non-negative superharmonic functions in a half-space, Hiroshima Math. J. 11 (1981), 425-441」によって、
上記両疎集合の間にある疎集合が定義されて、研究が開始されることとなった。
相川氏は、a-minimally thin sets (aは0≦a≦1を満たし、a=0がminimally thin sets, a=1がrarefied sets)を導入して、
EssénとJacksonによる1980年の結果の素直な拡張をなし、水田氏は相川氏よりもっと細かい両者間の疎集合を導入して、radial limits 等の研究をした。
その後、Essén, Jackson, Ripponによって、1984年には相川氏の結果の精密化、
1985年には1980年の結果の精密化がなされたが、これらのいずれの結果も適当な
generalized Hausdorff measuresを見つけて、球によるそれらの疎集合の被覆を作り出すという方法に基づくものであった。
今回の講演では、一方の流れであるHaymanを元にするAzarinの方法の拡張は、理解しやすい、球による被覆を得るのに有効な方法であることを、
コーン上のrarefied sets, minimally thin sets, $a$-minimally thin setsを例にとって、報告する。
過去のセミナー
2004年度
Tips
広島大学へ
時刻表各種 広島大学経済学部のページ
こちらもご参照下さい.
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JR西条駅
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JR山陽本線・西条駅からバスが便利です。
バス時刻表 JR西条駅→広島大学,
広島大学→JR西条駅
なお、東京・大阪方面から西条に来る場合は、新幹線で広島まで行ってから、
在来線で西条まで戻るのが時間的には有利です。新幹線の福山で降りて、
そこから在来線に乗り換えると料金は700円から1000円ほど安くなりますが、時間は30分ほど余分にかかります。
その場合、福山に停車する「のぞみ」を利用するのがベストです。
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新幹線・東広島駅
- ここから広島大学に行ってくれる直通バスは朝3本だけと非常に少ないですが、
タイミングが合えば結構便利かもしれません
(バス時刻表)。
ただ、このバスは土・日や祝日は運行されないので注意が必要です。
バスの時間を逃すと、あとは2000円くらい払ってタクシーを使うか、一旦JR西条駅までバスで行き、
そこからさらにバスで広島大学まで行くということになります。
以前はこのルートは非常に不便でしたが,一部「のぞみ」が福山に停車するようになり,乗り継ぎが
非常に便利になりました.とにかく短時間で広島大学に到着したい場合はこのコースをお薦めします.
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広島空港
- 空港から直接広島大学に行く公共交通機関はありません。普通は空港からJR白市駅行きのバスに乗り、
白市からJR山陽本線で2駅行くとJR西条駅、そこからは上と同様にして広島大学にバスで行くことになります。
裏技として、呉行きのバスに乗り、そこで空港から最初のバス停である「水源地前」というバス停で下車
(所要時間約30分)すると、そこからサイエンスパークという工業団地を抜けて広島大学までたどり着けます。
ただ、キャンパスが広いので、理学部までだと歩いて40分はかかるでしょう。
もちろんバス停からタクシーを呼ぶという手もあります。
空港からのバスについてはこちらが便利です。
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広島バスセンター
- JR広島駅からは少し遠くて、これは市の中心地である紙屋町の広島そごうの横にあります。
文字通り、広島を発着する高速バスの拠点となっていますので、
長距離バスを使う方はこちらからのアクセスが便利でしょう。
広島大学まで直通のバスが1時間に1本くらいの割で出ています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
なお、大学の生協には率の良い往復割引切符が売られています。バスセンターにもあると
思いますが未確認。
鉄道の接続やルート検索
理学部へ
理学部の建物は広島大学のキャンパスの大体、東北角に位置しています。バス停に関しては、
来るときは「広大中央口」、去るときは「山中池」を使うのが効率的です。ただし時間帯によっては
山中池の時点でかなり混み合いますので、ゆっくり座りたい方は「広大中央口」から乗ってぐるっと
キャンパスを一周されるのがいいでしょう。詳しくは
理学部のページや
キャンパスマップをご覧下さい。
B707へ
初心者には理学部の建物の入り口が分かりにくいので注意が必要です。
A棟とC棟をB棟がつなぐようにH形の構造をしています。
その各継ぎ目にエレベータが設置してありますのでそれを利用して7階までおいで下さい。
7階のHのちょうど真ん中辺りに会場となる部屋があります。
基本的には建物のどこの入り口からでも入れますが、
理学部の正面玄関(学生への掲示がたくさん張り出してあるピロティがあり、E棟にあります)
からはルートを見いだしにくいと思いますので、それ以外の進入路をお探し下さい。
ちなみに、斜面に建てられているのでC棟の基部は1階でA棟の基部は0階となっており、
その点でもややこしい構造になっています。
宿泊に関する情報
東広島市の天気
広島複素解析セミナーでは,複素解析学や,ポテンシャル論・力学系理論・
複素領域における微分方程式論など,その関連分野に関して,学内外から
講演者を招き,当面は毎月一度の第二水曜日に定期的に開催いたします.
聴講は自由ですが,講演の申し込みや講演者の推薦などにつきましては,
以下の世話人のいずれかに連絡して下さいますようお願いいたします.
(SPAM対策のため,全員のメールアドレスをここに公開することはしませんが,
そのかわりに理学研究科内の連絡先を仮の代表として公開しておきます.)
世話人
- 柴 雅和 広島大学大学院工学研究科
- 下村 哲 広島大学大学院教育学研究科
- 須川 敏幸 広島大学大学院理学研究科
- 水田 義弘 広島大学総合科学部数理情報科学講座
- 吉野 正史 広島大学大学院理学研究科
連絡先
739-8526 広島県東広島市鏡山1-3-1
広島大学大学院理学研究科数学教室
電話(数学事務室)082-424-7350, FAX 082-424-0710
(市外局番が2004年2月より変更になりました.広島市と同じですが,
広島市は市外扱いとなりますのでご注意下さい.)
須川 敏幸
(sugawa@math.sci.hiroshima-u.ac.jp)
吉野 正史
(yoshino@math.sci.hiroshima-u.ac.jp)
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