学部 4 年セミナー・卒業論文
(2024.2.16 更新)
●セミナーでの使用テキスト
指導分野は「関数解析,微分方程式」としていますが,解析学に関係することであれば何でも構いません(ただし,他の先生の方が相応しいと思えばそのように勧めます).
実際には,関数解析,Fourier 解析,微分方程式に関するテキストの中から,学生の希望を聞いた上で相談して決めることが多いです.いくつか候補を挙げますが,他のテキストも歓迎します.
- 増田久弥:関数解析,裳華房
- 荷見守助:関数解析入門,内田老鶴圃
- A. Bressan : Lecture Notes on Functional Analysis, AMS
- H. Brezis : 関数解析−その理論と応用に向けて,産業図書
- 中村周:フーリエ解析,朝倉書店 応用数学基礎講義 4
- 新井仁之:新・フーリエ解析と関数解析学,培風館
- 俣野博:常微分方程式入門−基礎から応用へ−,岩波書店
- 柳田英二,栄伸一郎:常微分方程式論,朝倉書店 講座<数学の考え方> 7
- 大石進一:非線形解析入門,コロナ社
- 新井仁之:ルベーグ積分講義−ルベーグ積分と面積 0 の不思議な図形たち,日本評論社
- 儀我美一,陳蘊剛:動く曲面を追いかけて,日本評論社
- 儀我美一,儀我美保:非線形偏微分方程式,共立出版
- 小池茂昭:A Beginner's Guide to the Theory of Viscosity Solutions, MSJ Memoirs vol. 13, Math. Soc. Japan
- D. Gilbarg, N.S. Trudinger : Elliptic Partial Differential Equations of Second Order, Second Edition, Springer-Verlag
- L.C. Evans : Partial Differential Equations, AMS
●配属希望の学生の皆さんへ
学生に対するコメント
- 解析学関係の授業を多く履修していることを希望します.
- 1,2 年生で学んだ微積分学に加え,線形代数学および数学通論 I,II(特に距離空間)については必要なのでよく復習しておいてください.
- 配属をご希望の方は,是非面談にいらしてください.今学期(令和 5 年度後期・第 4 ターム)はオフィスアワーを毎週木曜 7,8 時限(14:35〜16:05)に設けておりますが,オフィスアワー以外でも在室時は随時対応します.
電子メールにてご連絡いただければ時間を調整します.
- 話を聞きたいというだけの方も歓迎です! お待ちしています.
セミナーの進め方
- 学生の人数にも依りますが,通常は週に 1 回,2 コマ分(2 時間半〜3 時間)を使ってセミナーを行います.
- セミナーには他の先生方や院生が参加する場合もあります.また,状況によっては川下先生・内藤先生の研究室の学生と一緒にセミナーを行うこともあり得ます.
- 十分な準備の下にセミナーに臨んでください.分からないことがあったら先輩や教員に質問しましょう.
受入定員を超えた希望者があった場合の選考方法
- 数学情報課題研究(卒業研究)において 1 人の教員が受け入れる学生は,通常 3 人までと決まっています.
- 定員を超えた希望者があった場合には,面談をした上で,学習意欲を考慮して選考します.
- その際,学業成績を考慮することもあります.
- 進路志望は伺いますが,判定材料とはしません.
●卒業論文タイトル
これまで滝本が指導教員として指導した学生の卒業論文のタイトルを紹介します.リンクをクリックすると,各年度の 4 年セミナーで使用したテキストが分かります.
令和 5 年度 <-- NEW! (2/16)
- 共役空間の性質とコンパクト作用素
- 一様有界性の原理,開写像の定理,ハーン・バナッハの定理について
- 常微分方程式に関する考察−初期値問題,固有値問題を中心に−
令和 4 年度
- フーリエ級数の一様収束性とフーリエ変換における反転公式の成立条件
- 空間二次元における渦度方程式の解の漸近挙動
令和 3 年度
- 熱方程式の初期境界値問題と初期値問題における解の存在と一意性
- 熱方程式・波動方程式の解の表示
令和 2 年度
- 関数解析学の三大基本原理
- コンパクト作用素のスペクトル
- 関数解析の手法を用いたラプラス作用素の固有値の特徴付け
令和元年度
- フーリエ解析を用いた熱方程式の解析
- スペクトル分解とゲルファント変換
- Sobolev 空間と Sobolev の埋蔵定理
平成 30 年度
- ラプラス方程式,熱方程式,波動方程式の解の導出とその性質
- フーリエ変換を用いた熱方程式の初期値問題の解析
- Banach 空間の強位相,弱位相,汎弱位相の性質
平成 29 年度
- Fourier 変換による d 次元熱方程式の初期値問題の解析
- 微分方程式を用いた物理現象の考察
- 積分作用素を用いた 2 階線形微分方程式の解の存在の証明〜初期値問題と境界値問題の場合について〜
平成 28 年度
- 有限 Fourier 解析と算術級数定理の二種類の証明
- フーリエ変換と熱方程式の初期値問題
- ストゥルムの比較定理から見る微分方程式の解の振動
平成 27 年度
- ストゥルム・リュウビル型固有値問題の固有値・固有関数
平成 26 年度
- ハーン・バナッハの定理とその応用
- フーリエ級数・フーリエ変換と熱方程式の解の導出
- ストゥルムの分離定理とストゥルムの比較定理
平成 25 年度
- フーリエ解析の基礎的理論と熱方程式の解析
- 1≦p≦∞に対する Lp(Ω) の共役空間
- 常微分方程式の基礎理論と数学モデルへの応用
平成 24 年度
- 数学モデルで見る社会の諸現象
- 開写像定理、閉グラフ定理とその応用例
平成 23 年度
- ペロンの木を用いたベシコヴィッチ集合の構成
- 微分方程式を用いた物理現象の解析
- 一様有界性原理とその応用
平成 22 年度
- 実解析的常微分方程式の解について
- 2 階線型常微分方程式の境界値問題
平成 21 年度
- 常微分方程式の数学的扱いとその応用
- 常微分方程式の大域解の存在及び定数係数線形常微分方程式の解の表現
- 常微分方程式の初期値問題の解の存在と一意性について
ktakimoto@ hiroshima-u.ac.jp (@ の後ろのスペースは除いて下さい)