幾何学 A (2004年度前期) の講義を終えて
この講義では, 曲線や曲面の幾何学を扱った.
目的は,
曲線や曲面の「曲がり具合」などの幾何学的性質を調べることが出来るようになること.
また, ただ曲率が計算できれば良しではなく,
多様体論や微分幾何学の入門となるように心がけた.
テキストおよび参考書として以下のものを挙げた:
テキスト:「曲線と曲面」(梅原雅顕・山田光太郎 共著, 裳華房)
参考書:「多様体」(荻上紘一 著, 共立出版)
試験および成績評価の結果:
中間試験の平均:67.9点
期末試験の平均:59.4点
A:15名, B:9名, C:6名, 不合格:4名
試験および成績の感想:
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10名程度は「文句無くA」と言える答案だった.
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試験の平均点および評価は, 私の事前予想より遥かに上だった.
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多項式の微分や2×2行列の行列式の計算で計算間違いが多いのは・・・.
以下, この講義で特徴的だと思われる(こちらが意識して工夫した)部分を挙げる.
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講義全体の流れを把握しやすくする為に,
定義と定理の主張をまとめたプリントを毎回配布した.
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講義は毎回「今日の目的」のようなものを設定し, それを述べるようにした.
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試験問題に必要な定義を書いておいた(記憶力を問うことが目的でない).
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試験で「ヤマを張ったのに外れた問題があったらその問題と解答を書け」
という予備問題を出し, その解答によって若干補点した
(「ヤマを張る」ことを推奨するため.
それは, 全体の中で何が重要かを考えることに繋がると思うから).
最後に, 配布したプリントの間違いの指摘(いっぱいあった),
講義に関するアンケート(試験の答案の余白に書いて貰った)への協力,
そこでの貴重な助言,
また講義に関するリクエストなど,
積極的に参加および意思表示をしてくれた学生に感謝したいと思います.
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