2014年度広島確率論・力学系セミナー






2月のセミナー



2015年2月3日(火)16:10〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:笠田 和宏 氏 (広島大学理)
題目:待ち行列における到着直前平均と退去時刻平均
概要:待ち行列においては、一般にサービス待ちの客があふれないという条件の下で 定常状態が実現する。客の到着がポアソン過程であるとき、 システム状態量の長時間平均が到着直前における状態量で表せると考えられており、 Poisson Arrivals See Time Averages (略してPASTA)と呼ばれている。 ここではM/G/1待ち行列モデルにおいて、システム状態量の長時間平均を表す公式の導出を 紹介する。使うのはPASTAが成り立つこと、 到着直前平均と退去時刻平均が一致することおよび 退去時刻で埋め込まれたMarkov連鎖が定常分布を持つことである。


3月のセミナー



確率論・力学系セミナーの時間帯で以下のような ミニワークショップが開催されます。
広島確率論・力学系ミニワークショップ
開催日時:2015年3月10日(火)13:00-16:30
会場:広島大学理学部B棟B701号室
13:00-13:30 仲村 勇祐 氏(広島大学)
題目:非マルコフ短期金利モデルのマルコフモデルへの埋め込みとその応用
概要:この講演では、記憶の効果を持つ Vasicekタイプの短期金利モデルに関する 井上昭彦先生、森内慎吾さんとの共同研究について紹介します。このモデルは、 通常の Vasicekモデルよりも多様なイールド曲線を表現することが出来ます。 また、このモデルの短期金利を表す確率過程自体は非マルコフ的ですが、 二次元のマルコフ過程に埋め込むことが出来、その結果、通常のマルコフ・モデル の場合と同様に、金融派生証券商品の価格の数値計算を実行することができます。
13:40-14:20 中川 勝國 氏(広島大学)
題目:Multifractal rigidity in the sense of zeta function
概要:1次元の区分的に線型な拡大写像とそのリペラーによる力学系を考える。この力 学系上の平衡測度が、位相共役写像で移り合うものを除いて次元スペクトルによ り決定されるという予想は、Barreira-Saraviaによって否定された(2008)。我々 は、彼らの反例を含むあるクラスの平衡測度について、「自然に定義されるゼー タ関数の族が等しい」という意味で、次元スペクトルが測度を決定することを示 した。
14:40-15:30 浅井暢宏 氏(愛知教育大学)
題目:直交多項式に関わるバーグマン型測度の構成と補間公式について
概要:
15:40-16:30 中田 寿夫 氏(福岡教育大学)
題目: 一般化されたペテルスブルグのゲームについて
概要:一般化されたペテルスブルグのゲームについて、Gut, Martin-L\"of (2013) は特性関数を直接計算することによって特定の部分列における分布収束を示し た。ここでは、Vardi (1995) による留数解析の手法を用いて彼らの結果を拡張 する。それにより半安定分布や狭義半安定分布である極限分布を明示的に与える。
※ワークショップ後、広島市内での歓迎会を予定しています。

確率論セミナー






last modified on 2015.2.23
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