2005年度広島確率論・力学系セミナー



10月のセミナー


日時:2005年10月11日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:吉田稔氏 (電通大)
題目:Homogenization of diffusions on the lattice ${\mathbf Z}^d$ with periodic drift coefficients, Application of Logarithmic Sobolev inequality vs. weak Poincar{\'e} inequality. (with S. Albeverio, M. Simonetta Bernabei and Michael R{\"o}ckner)
アブストラクト:
 A homogenization problem of infinite dimensional diffusion processes indexed by ${\mathbf Z}^d$ having periodic drift coefficients is considered.

By an application of the uniform ergodic theorem for infinite dimensional diffusion processes based on logarithmic Sobolev inequalities, an homogenization property of the processes starting from an almost every arbitrary point in the state space with respect to an invariant measure is proved.

This result is compared with the corresponding weaker homogenization property of the processes proven by applying $L^2$ ergodic theorem based on Poincar{\'e} inequality.

These results are also interpreted as solution to a homogenization problem of infinite dimensional diffusions with random coefficients, which is essentially analogous to the known ones in finite dimensions.


日時:2005年10月25日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:田中晴喜氏 (広島大理)
題目:記号力学系の特異摂動と熱力学形式:定式化とその応用

11月のセミナー


数学教室集中講義

日程:2005年11月14日ー18日
講師:高信 敏氏 (金沢大学自然科学)
題目:密度定理と極限定理 -- 2つの整数が互いに素である確率,再訪
時間割と講義室:講義室はB707です。
 11月14日(月) 13:10--14:40
 11月14日(月) 15:00--16:30
 11月16日(水) 10:50--12:10
 11月17日(木) 15:00--16:30
 11月18日(金) 10:50--12:10
 
コメント:11月15日(火)は授業の予定がありませんが、 確率論・力学系セミナーでお話しいただく予定です。


日時:2005年11月8日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:岩田耕一郎氏 (広島大理)
題目:優マルチンゲールのoptional decompositionについて
広島確率論・力学系セミナーMLで案内をしました際に subject欄にseminar nov 9とあるのはうっかり間違いです。 メール本文及び上にあるように11月8日(いつもの火曜日の設定) が正しいものです。

日時:2005年11月15日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:高信敏氏(金沢大自然)
題目:加法的関数の確率拡張
アブストラクト:
 詳細なアブストラクトが pdfファイル で届いています。

日時:2005年11月22日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:藤本雅文氏 (奈良医科大)
題目:二次元格子模型における点群/空間群対称性と実空間くり込み
アブストラクト:
 本研究では、二次元格子模型の転送行列計算および相関関数の遠距離での振る舞い を議論している。転送行列固有値に関して以下のことが示された:第一に、熱力学極 限では、転送行列固有値の足し上げは、複素トーラス上の微分形式で表される;第二 に、格子模型の点群/空間群対称性と、トーラス間の被覆写像におけるガロア群、鏡 像群が直接対応しており、この対応を使うと微分形式(転送行列固有値)の形は本質 的に決まってしまう;第三に、点群/空間群は可解群の構造を持つことが知られてい るが、可解群の構造と転送行列固有値の代数拡大を対応させたとき、付加的な構造と して、ある種の自己相似性が現れ、これは一次元イジング模型における実空間くり込 みの構造と本質的に同じものであることがわかる。講演では、一次元イジング模型に おける転送行列計算、くり込み群の考え方から出発し、その二次元への一般化に相当 する上述の結果を紹介したい。

日時:2005年11月29日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:中石 健太郎氏 (東京大数理)
題目:A Dynamical Approach to singular Bernoulli Convolutions
アブストラクト:
 Bernoulli convolution は二つの縮小写像による自己相似測度 として特徴付けられるが,ここではその逆の多価写像(polymorphism)と その「軌道」の二分木を考察する. 基数\beta がある条件をみたす代数的整数(Pisot number)の場合, この二分木は可算個の区分線型一次元力学系により記述でき, Bernoulli convolution はこの力学系の平衡測度となる. この結果から

a)Alexander-Zagier formula (\beta が黄金比のときの Bernoulli convolution のハウスドルフ次元の具体的表示公式) の力学系的解釈と一般化,及び

b)Bernoulli convolution のマルチフラクタル解析

が導かれる. 時間が許せば

c)Bernoulli convolution の非線型化

についても論じたい.



12月のセミナー


日時:2005年12月6日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:岩田耕一郎氏 (広島大理)
題目:Partial observation によって生じる非完備市場


1月のセミナー


日時:2006年1月31日(火)15:00〜
場所:広島大学理学部B棟B701室
講演者:中田 寿夫氏 (福岡教育大)
題目:当たりのあるクーポン集めの問題について
講演スライドのpdfファイルがあります。 ご希望の方は世話人まで連絡して下さい。