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ある反応拡散方程式の定常解の大域安定性とその応用
柳田 英二  (東北大学大学院理学研究科)

2002 年 1 月 29 日

 べきの形の非線形項を含む反応拡散方程式においては,指数がある臨界値を 超えると球対称定常解の構造が変化し,定常解は層を成すようになることが 知られている.またこの場合,これらの定常解は適当な重み付き空間において 局所的に安定であることが分かっている.この講演では,これらの定常解はある 意味で大域的に安定であり,初期値の無限遠での減衰の程度によって解の漸近挙動が 支配されていることを示す.この結果の応用として,不規則な振る舞いを示す 解の存在や,時間大域的で空間的に非有界となる解の存在などが導かれる.





Tohru Okuzono
2002-01-28