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2 体問題型ハミルトン系の周期解の存在問題と関連する閉測地線
早稲田大学理工学部・田中和永
次のハミルトン系について考える.
ここで とし,
は未知関数,
は与えられたポテンシャルである.
以下では与えられた
に対して
をみたす周期軌道の存在を議論する.
ポテンシャルとしては天体力学における 2 体問題に関連した次の条件をみたすもの
を
扱う.
(V1)
,
(V2)
.
(V3) ,
as
.
(V4)
as .
(V4) に現れる は での特異性をあらわすオーダーであり
重要な役割をはたす.
(1)-(2) の周期軌道は
上に次の計量を
与えたときの閉測地線と 1 対 1 に対応し, 閉測地線の存在問題とみることができ
る:
問題を見易くするために,
によ
り を
上に引き戻すと計量
が得られる. 但し, は
上の標準的な計量である.
この計量は典型的な
の場合
となり, 特異性のオーダー が より大か, 小か, 等しいかで, 状況は
極めて
異なったものとなる.
講演ではそれぞれの状況において閉測地線の存在結果について触れたい.
Tohru Okuzono
2001-12-08