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代数曲線の自己同型群について(サーベイ)
中島 匠一 (学習院大学理学部)

2001 年 10 月 16 日




代数閉体上の代数曲線の自己同型群について,今まで得られている結果を まとめて紹介する.(ここで,代数曲線と呼んでいるのは,正確には, 既約な完備非特異代数曲線のことである.)

まず,考えている代数閉体 (=基礎体) の標数がゼロの場合には, 問題は基礎体が複素数体である場合に帰着される. 複素数体上の代数曲線とはリーマン面のことであり, リーマン面の自己同型群については古典的に多くの結果がある. この講演での興味の対象は,リーマン面の種数 $ g$ が 2 以上である時には, 自己同型群の位数は $ 84(g - 1)$ 以下である」という Hurwitz の結果である. 講演ではこの結果について説明したあと,基礎体の標数が正の場合に, 自己同型群の位数の評価についていくつかの結果を紹介する. 具体的な形は講演のときに与えるが,自己同型群について



・一般的な評価( Stichtenoth の定理)

・曲線の $ p$ - ランクとの関連

・可換部分群の位数の評価



などが主なテーマである.




Tohru Okuzono
2001-10-16