整数 x,y の最大公約数を gcd(x,y) と書く.Dirichlet による次の密度定理
(1849)
以上の計算は正当化できる. のコンパクト化として有限整adele環 (p-進整数環 たちの無限直積)とその上の一様確率測度 を考え る.
上でも gcd を自然に拡張して定義することができる.それに伴って とするとき, および大数の法則の応用として(1)が示される.
次に中心極限定理のスケーリングを考える.
とすれば各
に対して
(2)の右辺を -T(x;N)-T(y;N)+R(x,y;N) と書く. 各項は自然に および 上に拡張される.このとき, に対して in であるが, は普通の意味では極限を持たない.しかし, の 解釈を の意味で置き換えれば意味のある極限が得られる. すなわち の位相で とするとき, in という収束が起こるのである.
もちろん,以上のことは(1)のような文脈で述べることもできる.そのとき,実際に 数値計算によって(2)の様々な極限分布(一般にそれらはGauss分布 からほど遠い)の姿を垣間見ることができる.