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Hilbert の第14問題と Liouville の定理


名古屋大学大学院多元数理科学研究科
向井 茂


アブストラクト:2重周期有理型関数に対して1つの周期平行4辺形を止めてその中 の零点の和と極の和を考える。このとき、両者の差は1つの周期になる。これは Liouville の第4定理と呼ばれる。百年程前にHilbert は代数群 G が多項式環に 線形に作用するとき、不変式環が有限生成かという問題を提出したが、この定理と永 田の技法を用いて反例を構成できることを紹介する。時間が余れば、ルート系やワイ ル群との関係についても触れたい。


(参考文献) 拙著「モジュライ理論 1」、岩波書店、1998年


 

Tohru Okuzono 平成12年11月1日