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商空間としての Algebraic space

森重文
京都大学数理解析研究所

モジュライ空間は、多くの場合、ある代数多様体の 群作用による商空間として表される。 MumdordによるGeometric quotient(幾何学的商空間)は スキームの範囲で定義されているが、商空間がスキーム の範囲では存在しない場合が多い。

本講演では、Algebraic spaceを例を用いて解説し、 商空間をAlgebraic spaceの範囲で考えると、 自然な存在定理が得られることを解説する。

本講演の要点は、空間の概念をスキームから Algebraic spaceに、作用の概念を代数群から 亜群の作用に拡張し、 商空間の定義をそれに応じて修正することにある。 この修正を施すと、 切断を用いて商空間を解析空間として構成する手法 (の類似)が自然に適用でき、結果として 強力な存在定理が証明できるのは興味深い。



 

Tohru Okuzono
1999-06-18