広島大学理学部E棟1階 E102 講義室
「素数を調べる」 | 高橋 浩樹 氏 |
「アクチュアリーとフィナンシャル | |
エンジニアの不思議な世界」 | 福田 敬 氏 |
「物の見え方 ― 輪郭線を巡って」 | 大本 亨 氏 |
ポスター (pdf) ・ 実施要項 (pdf) ・ 受講申込書(数学教室受付分)(pdf)
本公開講座「数学の基礎と展望」は、 広島大学理学部数学教室主催の大学公開事業として平成4年度に始まり、今回で19回目となります。 今回は、二人の数学者(整数論および幾何学)と、 一人の実務家(アクチュアリーかつ金融の専門家)の、 計3名の方々に講師にお願いいたしました (注:アクチュアリー:保険数理人とも言います)。
数学はその美しさと有用性により、古代ギリシャ時代から現代にいたるまで、 多くの人々を魅力してきました。 アメリカで公開されている理想の職種ランキング「The 10 Best Jobs」では、
2009年: 1位:数学者、2位:アクチュアリー、3位:統計学者
2010年: 1位:アクチュアリー、6位:数学者、8位:統計学者
と、数学に関係の深い職業がいくつも上位に入っています。
本講座は,高校生をはじめ多くの方々に、 現代数学の多面性と魅力を味わってもらうことを目的としています。
高校生 (学年不問) 及び数学に関心のある方
無料
広島大学理学部E棟1階 E102講義室 (東広島市鏡山1-3-1) (交通案内と宿泊の案内)
8 月 10 日 (火) 10:00 ― 10:10 開講式 10:10 ― 11:40 「素数を調べる」 高橋 浩樹 氏 11:40 ― 13:00 昼休み,特別懇談昼食会 13:00 ― 14:30 「アクチュアリーとフィナンシャルエンジニアの不思議な世界」 福田 敬 氏 15:00 ― 16:30 「物の見え方 ― 輪郭線を巡って」 大本 亨 氏 16:30 ― 16:40 修了式
「素数を調べる」
高橋 浩樹 氏素数とは、1とその数自身以外に正の約数がない1より大きな自然数です。 小さい素数から順に並べると、2、3、5、7、11、13、17・・・となります。 素数が無限に存在することは紀元前3世紀頃に編纂された『原論』で示されていますが、 現在もなお素数の未知の性質を解き明かそうとする数学者がいます。 そんな素数にまつわるいくつかの話題をご紹介します。[講師自己紹介]
高橋 浩樹(たかはし ひろき) ホームページ
広島大学・大学院理学研究科・准教授
1968年愛媛県生まれ。専門は代数的整数論・岩澤理論です。 子供のころから数えることが好きでしたが、 今もなお素数が持つ深みに魅了されており、 計算機を使用しながら珍しい素数を探し求めています。 学生時代も、全国を駆け回って様々な結晶鉱物を探し求めたり、 言葉遊び研究会を作って数多くの回文を世に送り出しました。 共通しているのは、対称性と多様性ということのようです。 素数研究の先駆者であるレオンハルト・オイラーに強く 惹かれています。
参考:(研究者への軌跡)
「アクチュアリーとフィナンシャルエンジニアの不思議な世界」
福田 敬 氏皆さんの中には「数学なんて社会の役に立たないのに何で勉強するの」と思った方も多いでしょう。 しかし意外ですが,数学は普段見聞きする経済ニュースの裏側で活躍しています。 たとえば、2007年夏頃から始まった金融危機を正しく理解しようとすると、 金融における数理的な内容を理解せざるを得ないのです。 高度に発達した現代の経済では金融は不可欠であり、 数学を駆使してそれを技術的に支える職業であるアクチュアリーとフィナンシャルエンジニアの必要性はますます高まってきています。 これらの不思議な職業の歴史や概要とそれを取り巻く金融業界や国際環境を説明します。 意外にも我々日本人が今後直面する可能性のある経済的な危機と深く関連していることを身近に感じることができると思います。[講師自己紹介]
福田 敬 (ふくだ けい)
日本アクチュアリー会正会員、日本年金数理人会正会員
1983年 東京大学理学部数学科卒業
1983年 第一生命入社
1999年 日本興業銀行入社(興銀(みずほ)第一フィナンシャルテクノロジー出向)
2006年 日本格付研究所入社
「物の見え方 ― 輪郭線を巡って」
大本 亨 氏鉛筆で目の前にある滑らかな物体(例えばテーブルの上の林檎)をデッサンしてみましょう ― まず、 その輪郭を紙の上に描きますね。 そもそもこの輪郭とは一体どのようなものであって、物体は実際にどのように見えているのでしょうか。 輪郭線の特異点と曲面(物体の表面)の幾何的形状について、 いろいろな数学が垣間見えることを紹介します。[講師自己紹介]
大本 亨 (おおもと とおる) ホームページ
北海道大学・大学院理学研究院・ 准教授
東京都出身、東工大で学位を取り、鹿児島大学に10年、それから北大に移りました。 子供のころ、絵描きにあこがれていました。何か自分に「見えた」ものを写し取ろうとする行為は、今の 私のなかでは数学をすることにどこかで相通じています。3つ子の魂百まで、なのかも知れませんね。
お昼休みに、教員の方を対象として、 高校教育と大学教育の情報交換のためのを開催いたします(500円程度の弁当代は自己負担になります)。 参加ご希望の教員の方は、申込書(数学教室受付分)の参加希望調査欄にご記入ください。
- 特別懇談昼食会「高校教育と大学教育の接点」
- 数学教室受付の定員(高校生および教員の方のみ): 80名 (6月21日現在の申込者数 38人)
- 広島大学エクステンションセンター受付の定員(一般の方):100名 (6月21日現在の申込者数 71人)
この公開講座の受講申し込みは、広島大学理学部数学教室および広島大学エクステンションセンターで受け付けております。 数学教室では高校生および教員の方のみの申し込みを受け付けております。 また、エクステンションセンターでは(高校生および教員の方も含む)広く一般の皆様からの申し込みを受け付けております。 お申し込みいただいた方には、 受講票と本講座のテキストを送付いたします。 ただし、 定員を超えた場合にはご希望に添えないことがございます。 ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
数学教室を通じて申し込まれる高校生および教員の方は、「受講申込書 (pdf)」 に必要事項を記入の上、 「公開講座申し込み」と朱書し、
〒739-8511 東広島市鏡山1-3-1   広島大学理学部数学教室
宛に郵送してください。受講申込書は人数分だけコピーをとってご使用ください。受付期間は 平成22年7月15日(木)まで(当日消印有効) です。なお、数学教室を通じて申し込まれる場合には、 返信用封筒を同封する必要はありません。
一般の方 は 広島大学エクステンションセンターより お申し込みください。
〒739-8526 東広島市鏡山 1-3-1
広島大学理学部 数学教室 公開講座係
電話: 082-424-7350 (数学教室事務室)
FAX : 082-424-0710 (数学教室事務室)
電子メール:koukai@math.sci.hiroshima-u.ac.jp
主催 | 広島大学理学部数学教室 |
共催 | 広島大学総合科学部数理情報科学教室 |
後援 | 広島県教育委員会、広島市教育委員会、東広島市教育委員会 |